ここでは、ネットワークエンジニアが取得することで自らの知識・スキルを証明できる資格をピックアップ。資格取得を件としている方に向け、資格の概要や目的、取得するメリット、難易度などを紹介しています。
資格取得はネットワークエンジニアになる必須条件ではありませんが、取得することによるメリットはあります。数あるネットワーク技術関連の試験・資格の中で、ネットワークエンジニア向けのものを厳選して紹介します。
シスコシステムズ社が運営するシスコ技術者認定と呼ばれるものです。レベルはエントリー、アソシエイト、プロフェッショナル、エキスパートに分かれており、代表的なものとしてCCNA・CCNP・CCIEがあります。それぞれの資格の概要を紹介します。
難易度:アソシエイトレベル(経験1~3年程度)
認定の対象範囲はネットワークの基礎、IP サービス、セキュリティの基礎、自動化およびプログラマビリティで、 出題はルーターやスイッチに関する知識が中心です。変化の激しいIT環境に対応できる能力を証明する資格です。
難易度:プロフェッショナルレベル(経験3~5年程度)
CCNAの上位資格に位置づけられる認定資格です。認定はEnterprise、Security、Collaboration、Data Center、Service Providerの5種類。大規模ネットワークの構築や導入、運用、保守などに関する技術があることを証明する資格です。
難易度:エキスパートレベル(経験5~7年程度)
数あるネットワーク系の資格の中でも難易度が高く、ネットワークエンジニアの最終目標になる認定資格です。クオリファイ試験とラボ試験2つの試験に合格する必要があり、取得することで国際的にも評価されるスキルがあることを証明できます。
難易度:入門・基礎レベル(9ヶ月以上の経験)
CompTIAが運用する、ネットワーク技術の業務に携わる人を対象とした国際的な認定資格です。ネットワーク環境をサポートするエンジニア育成を目的としており、ネットワークの接続、維持、トラブルシューティングなど基本的な作業ができることを証明できます。
CompTIA認定資格はこの他にも、CompTIA Security+、CompTIA Server+、CompTIA Cloud+などの種類があります。これからキャリアアップを進めようとする初級のネットワークエンジニアの第一歩となる資格です。
難易度:基礎レベル
クラウドサービス・Amazon Web Services(AWS)の専門知識があることを認定する資格です。FOUNDATIONAL・ASSOCIATE・PROFESSIONAL・SPECIALTYの4つのコースに分かれており、レベルに応じて選択できます。
Solutions Architect(Associate)はクラウド知識やIT業務経験がある人を対象としており、AWSの基礎知識を一通り身につけており、構築や運用まで行ったことがあれば取得可能です。2年以上のAWS実務経験がある場合は、PROFESSIONALレベル取得を目指します。
ISC2(International Information Systems Security Certification Consortium)が認定するセキュリティエンジニアを対象とした国際的な資格です。取得により情報セキュリティに関する以下8ドメインにおいて深い知識を有することが証明できます。
これらは単独での知識ではなく、複数のドメインの知識を活用して課題に対応できるかどうかが判断されます。
ITILとはInformation Technology Infrastructure Libraryの略で、企業の情報システムを安全に稼動させるための運用管理の手法を体系化したものです。ITIL認定資格においては、ITサービスマネジメントに関する知識・スキルが問われます。
資格取得により、高品質なITサービスが提供できる能力があることを証明できます。ITILを活用することにより顧客対応力もアップし、ユーザーの満足度が上がります。また対応がマニュアル化されるので問題発生時の復旧が迅速化します。
PMPとはProject Management Professionalの略で、PMI(プロジェクトマネジメント協会)が認定する資格です。資格を取得することで、プロジェクトマネジメントの専門知識とスキルがあることを証明できます。
PMP資格はエンジニアだけでなく、業種や職種を問わず役立つ資格でチームを管理する立場の人に有効です。資格取得で学んだことを共有することでプロジェクト全体の効率が向上し、クライアントからの信頼性アップにもつながります。
ネットワークエンジニアとしてキャリアアップを目指す際、資格取得は重要なステップである一方、資格はあくまで知識やスキルの証明に過ぎないことを忘れてはなりません。現場で通用する実践的な技術や知識を身につけ、それを活かした経験を積むことこそが、エンジニアとしての価値を高める鍵です。資格は、その実力を裏付けるものであり、実際の業務で培ったスキルが伴って初めて意味を持ちます。
資格取得を目指す場合も、単に合格を目的とするのではなく、学習過程で得た知識を実際の業務にどう応用するかを意識することが大切です。生きた技術と経験を土台に資格を活用することで、より高い信頼を得られるエンジニアとして成長できるでしょう。
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