ネットワークインフラの実務でキャリアを築き、クラウド設計・構築の現場でも着実に技術を磨いてきた堀川さん。そんな彼が今、力を注いでいるのは、技術力だけでは届かない「組織の成長」というフィールドです。
AWSを活用したクラウドインフラの構築に加え、若手エンジニアの育成や評価制度の設計、働き方の改善提案にまで関わる。現場の最前線を知る技術者としての強みを活かしながら、組織を支える側へと視野を広げています。
「まずは自分が成長したい」という想いで歩んできたこれまでのキャリア。でも今は「自分の経験を、仲間や組織の次の挑戦に還元したい」と語る姿に、経験者だからこそ見える次のステージがあります。
技術に強みを持つエンジニアが、会社づくりに関わるという選択。その背景と想いに迫ります。
自らの手で価値を生み出す力を身につけたい」そんな思いから、IT業界でのキャリアが始まりました。
新卒で入社したのは異業種の企業でしたが、日々の業務に追われるうちに、このままでは、自分がどう成長していくのか見えないという不安が募っていったのです。
やがて技術を身につけたい”という気持ちが強くなり、ITエンジニアへの転身を決意しました。
IT業界での最初の仕事はコンシューマー向けのサポートデスク。その後、インフラ領域で保守、構築、設計とステップアップしながら、着実にスキルを磨いてきました。
複数のSES企業を経て、どの現場でも「一段上の工程を任せてもらえる存在でありたい」と意識しながら経験を重ねてきました。
3社目ではプロジェクトマネージャーを任され、要件定義や顧客折衝といった上流工程からプロジェクト全体に携わるようになりました。社内外の関係者との調整や、パートナー企業との連携、メンバーの育成など、技術とマネジメントの両方の視点を持ちながらプロジェクトを推進していく経験を積みました。
エンジニアという職業の魅力は、取り組んだ成果が数値や成果物として明確に現れることです。だからこそ、自分の挑戦がどう成長につながってきたかを実感しやすく、積み重ねた努力が形になるやりがいがあります。
そうした経験を経て、今は「自分が学んできたことや経験を、誰かの一歩につなげたい」と考えるようになりました。次は、周囲の成長や挑戦を支える側として貢献していきたいと思っています。
現場での経験を重ねるうちに、「自分の技術を、誰かの役に立てたい」という思いが芽生えていきました。
特に後輩と関わる中で、これまで自分が培ってきた知見や経験を言語化して伝えることに手応えを感じるようになりました。若手の成長を間近で見届けられることも、大きなやりがいの一つです。
次第に、自身の技術力を高めることや、目の前の業務で成果を上げることだけに留まらず、「組織全体をどう成長させていくか」「会社をより良い方向へ導くには何ができるか」といった視点にも意識が向くようになりました。
転職活動では多くの企業を見ましたが、ラ・ハイナの「一緒に会社をつくろう」というコピーが強く印象に残りました。他社が待遇や条件を前面に出す中で、ラ・ハイナだけが「組織」や「仲間づくり」といった、人を軸にしたメッセージを掲げていたのです。
「ここなら、自分の“これまで”も“これから”も活かしていけるかもしれない」そんな期待が膨らみ、次第に「この会社で働きたい」という想いが高まっていきました。
現在はインフラエンジニアとして、AWSやAzureを基盤としたWindows・Linuxサーバーの設計、構築、テスト業務に携わっています。加えて、セキュリティ設計や構成の検討、移行スケジュールの調整などにも関わりながら、社内・顧客・ベンダーの間に立って仕様をすり合わせ、プロジェクトを前へと進めています。
技術力はもちろんのこと、関係者それぞれの立場や状況を踏まえて調整できるコミュニケーション力も、自分の強みのひとつです。現場には若手エンジニアも加わっており、育成やフォローにも注力しながら、技術支援と並行してプロジェクト全体の進行にも責任を持っています。
若手メンバーと協働する機会が増えたことで、OJTを通じた育成にも自然と関わるようになりました。業務で発生した課題を一緒に整理したり、設計レビューでは判断の背景まで共有したりと、実務の中で考え方を伝える場面が多くなっています。
特に意識しているのは、単なる手順の指導に終始しないこと。経験や価値観の違いを前提に、「なぜそれが必要なのか」「どう伝えるべきか」といった部分にまで踏み込むことを心がけています。
また、毎日の会話やちょっとした雑談を通じて、少しずつ信頼関係を築いていくプロセスも重視しています。育成とは単に教える行為ではなく、共に考え、歩みを揃える過程だと捉えています。
並行して、自身もリーダー研修に参加しています。マネジメントや社内での関係構築について体系的に学び、行動計画を立てて実行・検証するサイクルを実践中です。こうした学びは現場でも即応用できる内容が多く、自身の行動にも良い変化をもたらしています。
新しい技術に挑戦するたびに、不安を感じることは少なくありません。たとえば初めてTerraformを使った際は、抽象度の高いコード体系に戸惑いました。しかし、小さな検証環境を構築して一つひとつ動作を確認しながら手を動かすうちに、徐々に理解が深まり、全体像が見えるようになっていきました。
この経験から、「わからない領域でも、学び続ける姿勢があれば必ず越えられる」という確信を持つようになりました。今では、社内研修や環境構築プロジェクトにも積極的に参画し、新たな知識を吸収し続けています。
特にやりがいを感じるのは、「自分の意思で動く仕事」ができたとき。誰かに言われて動くのではなく、お客様と直接やり取りをして課題を整理し、どう関わるべきかを考える。その結果、感謝の言葉をいただけた瞬間は、この仕事の意義を強く実感します。
エンジニアという職業では技術力が重視されがちですが、私はコミュニケーション力も同じくらい重要だと考えています。関係者と積極的に関わることで、仕事の進めやすさも格段に変わりますし、良好な関係性を築くことは、自分自身だけでなくチーム全体にとっても大きな財産になります。
未知の領域にも臆せず飛び込み、理解にとどまらず「使いこなす」までやり抜く。それを積み重ねることで、信頼とキャリアの幅を広げることができました。挑戦することそのものが、成長の原動力になっていると感じています。
現場での経験を重ねる中で、決められた手順をなぞるだけでは、本質的な価値提供にはつながらないと気づきました。
特にネットワーク領域では、「なぜこの構成なのか」「どのような意図で設計されたのか」といった背景に踏み込むことが重要です。そうすることで、単なる作業者ではなく、構成全体を理解し判断できるエンジニアとして、より高いレベルでの貢献が可能になります。
障害対応の場面でも、目先の復旧だけで終わらせるのではなく、原因究明や再発防止策の検討まで徹底することを意識。こうした姿勢を積み重ねることで、技術的な信頼と提案力を磨いてきました。
現在では、技術選定や構成見直しに関する相談を受ける機会も増えています。背景や目的を深く理解したうえで提案できるからこそ、納得感のある判断材料を提供できる。提案が実現するかどうかは、技術力だけでなく信頼関係にもかかっている。その両方を大切にしながら、価値ある成果に繋げることを目指しています。
現在注力している取り組みのひとつが、評価制度のブラッシュアップです。近年ではより専門的なスキルや役割が求められるようになってきたことから、既存の枠組みに各専門領域の視点を加えた再設計を進めています。
ラ・ハイナでは他社に先駆けて、「エンジニアの技術や姿勢を正当に評価する」ことに本気で取り組んできました。これは代表・武岡の強い信念でもあり、創業当初から制度づくりに力を注いできた分野です。
私自身もプロジェクトに携わる中で得た実感をもとに、クラウド領域に関して「こういった観点があると現場でも納得しやすいのでは」といった提案を行いながら、スキル基準やレベル定義の見直しを進めています。
こうした制度が整えば、自分の現在地と目指す方向をより明確に描けるようになり、個々の成長と組織全体の底上げにもつながっていくと感じています。
制度がより実態に即したものとなれば、エンジニアは「どこに向かえばいいのか」「今どこに立っているのか」を明確に把握でき、自身のキャリアを主体的に描けるようになります。これは個人の成長だけでなく、組織全体の力を底上げする重要な基盤になるでしょう。
仕組みづくりは、短期的に成果が見えづらい領域ですが、「誰かがやらなければ進まない」からこそ、自分がそこに関われていることにやりがいを感じています。
これまでは、「まずは自分自身が成長すること」が最大のテーマでした。しかし今は視点が広がり、後輩の育成や会社の制度づくりへの参加といった、プロジェクト以外にも役割が増えてきました。
そのなかで意識しているのは、「この会社で、自分にしかできないことは何か」を探し、担っていくことです。技術力で成果を出すことは当然ですが、組織のあり方や働き方にも目を向け、より良い環境をつくる一員でありたいと考えるようになりました。
将来的には、単なるプレイヤーとしてだけでなく、「組織を支える側」としても貢献できる存在を目指しています。育成の仕組みづくりや働きやすい環境の整備などを通じて、チーム全体が挑戦しやすくなるような土台を整えていくことが、自分の役割だと感じています。
これまで自分自身も多くの人に支えてもらい、挑戦の機会を得てきました。だからこそ今度は、誰かが一歩を踏み出すときに「背中を押せる存在」でありたい。組織をより良くしていくことは、エンジニア一人ひとりの可能性を広げることにもつながると信じています。
振り返ってみれば、キャリアの最初から明確な軸があったわけではありません。背伸びを重ね、困難を越えながらも関わる人たちへの貢献を軸に行動し続けた結果、ようやく自分なりの役割が明確になりつつあります。
もし今キャリアに迷いがある人がいるなら、まずは一歩を踏み出してみてほしい。経験を重ねる中で、きっと自分なりの答えが見えてくるはずです。
最先端インフラ技術を追求しながら、グローバルな視野でエンジニアの成長を支えるITソリューション企業。
社員一人ひとりの挑戦を尊重し、技術力だけでなくキャリアや生き方の多様性にも寄り添う環境を提供しています。